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2025.09.10

夏でも食欲旺盛なのに体重が落ちるあなたへ、糖尿病で痩せる理由と栄養の工夫

今年の夏は例年よりも厳しい暑さが続き、「なんだか疲れやすいな」と感じている方も多いのではないでしょうか。

「しっかり食べているのに体重が落ちてきている」そんな時は、糖尿病が関係していることがあります。

この記事では、糖尿病で体重が減ってしまう理由と、毎日の食事や生活でできる工夫を、管理栄養士の視点からわかりやすくお伝えします。

症状チェック

こんな症状に心あたりはありませんか?

  • 食欲はあるのに体重が少しずつ減ってきている
  • のどが渇きやすく、水分をよく飲んでいる
  • トイレの回数が増えた/夜も起きることが多い
  • 体がだるく、疲れやすい
  • ご家族に糖尿病の方がいる、または血糖値が高いと指摘されたことがある
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3つ以上あてはまる場合は、糖尿病の代表的な症状である「多飲・多尿・体重減少」や家族歴が重なっている可能性があり、血糖値やHbA1cの上昇が考えられます。

これは「エネルギーがうまく使えていないサイン」であり、早めの受診・検査がすすめられています(厚労省・日本糖尿病学会より)。

糖尿病で痩せてしまう理由

糖尿病になると、インスリンの分泌や働きが弱まり、食べた栄養が体の細胞に届きにくくなることがあります。

そのため――

  • ・ 栄養はとれているのにエネルギーに変えられない
  • ・ 筋肉や脂肪を分解して補おうとする体重が減ってしまう
  • ・ 高血糖による利尿作用で水分・栄養素も失われる

さらに夏は汗で水分が奪われやすく、体力の消耗も重なります。
👉 日本糖尿病学会でも「急な体重減少+のどの渇き・多尿・倦怠感」がある場合は、早めに医療機関を受診するよう呼びかけています。

当院でできるサポート

ふくおかクリニックでは、内科・循環器・外科・漢方内科・心臓リハビリに加え、管理栄養士による食事相談を行っています。

  • ・ 食事内容や栄養バランスの見直し
  • ・ 採血・血糖値の即日チェック
  • ・ 夏に食べやすい献立のご提案
  • ・ 必要に応じて医師・スタッフと連携したチームサポート
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セルフケア・生活の工夫

    1. 1. バランスの良い食事を心がける

    主食・主菜・副菜をそろえて、栄養のかたよりを防ぐことが基本です。炭水化物・たんぱく質・野菜をバランスよく組み合わせましょう。

    1. 2. 食べ過ぎを防ぐ工夫

    よくかんで、ゆっくり食べることで血糖の急上昇を抑えられます。大皿から取り分けるのではなく、1人分を小皿に盛るのも効果的です。

    1. 3. 塩分・脂質を控えめに

    濃い味つけや揚げ物が続くと、糖尿病だけでなく高血圧や脂質異常症のリスクも高まります。調味料は「かける」より「つける」、油は「揚げる」より「焼く・蒸す」を意識しましょう。

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  3. まとめ・受診へのご案内

  4. 糖尿病で痩せるのは、血糖の制御低下により、エネルギーが細胞へ届かず体が脂肪や筋肉を分解してしまうためです。特に夏は体力が落ちやすい季節。気になる症状があるときは、早めに検査や相談をしていただくことが大切です。

    「食欲はあるのに痩せていく」そんな不安を感じたら、早めに医療機関へご相談ください。

    ふくおかクリニックでは安心のサポート体制でお待ちしています。

【執筆者】 管理栄養士