
40代を過ぎると、家族のことに気を取られて、自分のことは後回しになることが多いです。一息つく時に、ふと自分の体のことが気になってくることがあります。
ただ、体調の変化に気づいても「病院に行くほどでもないかな」と思ってしまう方も少なくありません。
この記事では、健診などで「血圧が高め」と指摘されたときに、どう考えればよいのか、
医療者としての視点からお伝えします。
こんなときは、医療機関に相談を
以下のような状況に心当たりがある方は、一度、医療機関での評価をご検討ください。
- ✅ 健診で「血圧が高め」と指摘された
- ✅ 頭痛・めまい・動悸などの症状が気になる
- ✅ 家庭で測った血圧が 140/90mmHg 以上の状態が続いている
- ✅ 高血圧の家族歴がある
- ✅ 忙しさなどを理由に、自分の健康チェックを後回しにしている
血圧の上昇は、気づきにくい変化の一つですが、継続的に続くことで心臓や血管に負担がかかることがあります。
血圧が高い状態とは?
高血圧は「沈黙の病」とも言われ、症状がなくても進行することがあるため注意が必要です。
厚生労働省の「e-ヘルスネット」でも、継続的なモニタリングと生活習慣の見直しが大切だとされています。
日本高血圧学会のガイドライン(2024年)では、以下の基準が示されています。
- 上の血圧(収縮期血圧):140mmHg以上
- 下の血圧(拡張期血圧):90mmHg以上
なお、これらの数値だけで薬が必要と判断されるわけではありません。
ご自身の体調や生活習慣も含めて、医師と相談しながら進めていくことが推奨されています。
当院の診療体制について
ふくおかクリニックでは、血圧に関するご相談を含めた内科・循環器内科の診療を行っています。
また、患者さんの生活背景や体質に応じて、以下のような体制で対応しております。
診療科目の充実
内科・循環器内科・外科・漢方内科を併設しており、症状やお悩みに合わせた医療をご提案します。
チーム医療の体制

医師、看護師、理学療法士、臨床検査技師、管理栄養士が連携し、生活習慣を含めた総合的な健康管理を支援します。
必要に応じた検査対応
心臓・血管の状態を確認するための超音波検査(心エコー・頸動脈エコーなど)も院内で対応しています。
デジタル支援の活用
血圧管理や生活習慣の見直しをサポートする**治療用アプリ(キュアアップ)**も導入しており、継続しやすい環境を整えています。
女性のライフスタイルに配慮した漢方内科
「疲れやすい」「眠りが浅い」「冷えが気になる」といった日常の体調の揺らぎに対し、
西洋薬に抵抗のある方にも受け入れやすい治療方法として、漢方によるご提案も行っています。
生活の背景やライフステージをふまえて、適切な選択肢をご案内いたします。
日々の暮らしの中でできること
血圧の管理には、日々の生活習慣も大きく関わってきます。
以下のような工夫を取り入れることで、無理のないセルフケアが可能になります。
- ・塩分控えめの食事(特に加工食品や外食に注意)
- ・軽い運動の習慣(ウォーキングなど)
- ・睡眠や休養をしっかり取る
- ・血圧測定の記録をつけて変化を見える化する
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当院では、必要に応じて管理栄養士による栄養相談もご案内しています。
一人ひとりに合った形で、続けやすい工夫をご提案しています。
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看護師として、そして一人の女性として
- 私たち40〜50代は、子育てや仕事など、日々めまぐるしく過ぎていく中で、
自分の体の声に耳を傾ける時間がなかなか取れないことも多いと感じます。私自身も、ついつい自分のことは後回しになってまう、自分自身のケアになかなか目を向けられていません。
- 「病院に行くほどではないけれど、なんとなく気になる」
「疲れが取れにくくなってきた」
そういった小さなサインに、少しだけ目を向けてみることが、健康管理の第一歩になります医療者として、また同じ世代を生きる一人の女性として、
ご自身の体調や生活の質を見つめ直すきっかけになればという思いで、この文章を綴りました。改めて、私自身もしっかりと健康管理をしていかないとと思います。
【執筆者】 看護師 福岡




















