
外来で、こうしたご質問をいただくことがよくあります。
心臓リハビリテーション(心リハ)は、心臓病からの回復や再発予防にとても有効な治療ですが、
「心臓が悪いのに運動して大丈夫?」「検査は痛くない?」と不安に感じる方も多いと思います。
この記事では、心電図や心エコーなどの検査を担当している臨床検査技師の立場から、
心臓リハビリテーションで行う主な検査と、その目的をわかりやすくご紹介します。
なぜ心臓リハビリで検査が必要なの?
心臓リハビリテーションは、心臓にちょうどよい負荷をかけて機能を高めていく治療です。
しかし、心臓病をお持ちの方が自己流で運動すると、かえって負担になってしまうこともあります。
そのため、心リハの前後で検査を行う目的は、主に次の4つです。
① 安全性の確認
- ・心臓に過度な負担がかからないか
- ・危険な不整脈や虚血(心臓の血流が足りない状態)がないか
を確認し、「ここまでは安全に運動しても大丈夫」という範囲を決めます。
② 運動能力(体力レベル)の把握
- ・今の体力がどのくらいか
- ・どのくらいの強さ・時間の運動から始めるのが良いか
を評価します。
③ 一人ひとりに合った運動プログラム作成
検査結果をもとに、
- ・運動の強さ
- ・時間
- ・回数
- ・頻度
などをオーダーメイドで決めます。
④ 効果の確認とプログラムの見直し
心リハの途中でも定期的に検査を行い、
- ・運動の効果が出ているか
- ・心臓の状態に変化がないか
をチェックします。必要に応じて、内容や負荷を調整していきます。
心臓リハビリでよく行う主な検査
ここからは、心臓リハビリテーションでよく行われる代表的な検査をご紹介します。
1.心電図検査(安静時12誘導心電図検査)
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胸や手足に電極を付けて、心臓の電気信号を記録します。
- ・不整脈の有無
- ・過去の心筋梗塞の痕跡
- ・狭心症など虚血性心疾患の手がかり
などを調べる、心リハ前の基本の検査です。
2.心肺運動負荷試験検査
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トレッドミル(ベルトコンベア式の歩行器)やエルゴメーター(自転車こぎ)の上で運動しながら心電図、血圧、呼気ガスなどを測定します。
- ・運動したときに起こる虚血や不整脈の有無
- ・「どこまで運動に耐えられるか」(運動耐容能)
- ・効率的な運動負荷量の決定
心リハの運動プログラムを決めるうえで非常に重要です。
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3.心臓超音波検査
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胸にプローブという機械を当てて、超音波で心臓の動きを見る検査です。
- ・心臓の大きさ・形
- ・心臓のポンプ機能(血液を送り出す力)
- ・心臓の弁の動き
- ・心不全の重症度
などが分かります。
心臓がどれくらい頑張れる状態かを事前に把握し、安全な運動強度を設定する材料になります。
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4.胸部X線検査
レントゲン撮影で、
- ・心臓の大きさ
- ・肺の状態(肺うっ血の有無など)
を確認します。
心不全が進んでいないか、肺に水が溜まっていないかなどを評価し、運動の安全性をチェックします。
5.血液検査
採血で、
- ・コレステロール
- ・血糖
- ・肝機能
- ・腎機能
- ・貧血の有無
- ・心臓の負担の指標(BNP など)
を調べます。
高血圧・糖尿病・脂質異常症など、心臓病の背景にある生活習慣病のコントロール状況を見ながら、
心リハの方針や治療方針を一緒に考えていきます。6.呼吸機能検査
息を大きく吸ったり吐いたりする検査で、
- ・肺の容量
- ・気道が狭くなっていないか
などを測定します。
運動時の息切れが、
- ・心臓が原因なのか
- ・肺が原因なのか
を見分けるために役立ちます。
7.身体計測・体力測定
・身長・体重・BMI(肥満度)
- ・握力
- ・開眼片足立ち(バランス)
- ・立ち上がり
- ・歩行のスピード検査
などを行い、筋力・バランス能力・歩く力をチェックします。
これらは、
- ・日常生活動作(ADL)の目標設定
- ・転倒予防
などにつながる、心リハにとって大切な情報です。
検査結果から、あなただけのリハビリプログラムへ
検査の結果は、医師・理学療法士・臨床検査技師などのスタッフで共有し、
一人ひとりに合わせた心臓リハビリテーションプログラムを作成します。例えば…
- ・負荷心電図の結果から、安全に運動できる心拍数の上限を決める
- ・心エコーでポンプ機能の低下があれば、軽い運動からゆっくり開始する
- ・体力測定の結果が低ければ、筋力トレーニングを中心に始める
など、検査結果は単なる「診断」だけでなく、
「今のあなたにいちばん合ったリハビリ」を組み立てるための羅針盤になります。 -
ふくおかクリニックでの心臓リハビリテーション検査
ふくおかクリニックは、京都府京都市右京区太秦にあり、心臓リハビリテーションを専門的に提供しています。
当院の心臓リハの特長
- ・循環器専門医による綿密な検査と管理
すべての検査結果を丁寧に評価し、運動中の安全だけでなく、長期的な健康管理まで見据えてサポートします。 - ・理学療法士との連携による個別運動プログラム
検査結果と日常生活の様子をふまえ、無理なく続けられる運動内容をご提案します。 - ・最新の機器と安心できる運動環境
トレッドミルやエルゴメーターなどの設備を整え、運動中は心電図モニターで心臓の状態を見守りながら実施します。 - ・生活習慣病の同時管理
高血圧・糖尿病・脂質異常症なども総合的に診療し、心リハと一緒に「からだ全体の健康」を整えていきます。 
- ・循環器専門医による綿密な検査と管理
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まずは「検査で今の状態を知る」ところから
「心臓リハビリに興味はあるけれど、検査が不安…」

「自分の心臓で本当に運動しても大丈夫なのかな…」こうしたお気持ちは、とても自然なものです。
心臓リハビリテーションにおける検査は、
あなたの安全を守り、より効果的な回復につなげるための第一歩です。
当院では、
- ・検査の内容

- ・検査中の流れ
- ・その後のリハビリの進め方
について、スタッフがひとつひとつ丁寧にご説明いたします。
「詳しく話だけ聞いてみたい」という段階でも、どうぞ遠慮なくご相談ください。
一緒に、心臓とからだの“今”を確認し、無理のない一歩を踏み出していきましょう。【執筆】
臨床検査技師 - ・検査の内容



















